2022年12月
デリーでの撮影を終え、次に向かったのは西ベンガル州の州都“コルカタ”
アジア最古の路面電車が走るこの都市に降り立ち、さっそく線路際を訪れたのだが、待てど暮らせど電車は来ない。
遂に廃止されたのか…? でもレールは光っている。
1時間以上待った頃、ようやくボロボロの電車がやってきた。
どうやら列車本数は想像以上に少ないようだ。
アンバサダータクシー
コルカタといえばアンバサダーのタクシー!
アンバサダーとは1950年代からコルカタで生産されていたインドの国民車。
丸いライトが愛らしいレトロな自動車で、一昔前はインドを走る車の大部分がこのアンバサダーだったそう。
その古風な外観とは裏腹に2014年まで製造されていたため今でもタクシーを中心に数多く走っている。
そんなアンバサダーと路面電車を絡めた写真を撮影するのが今回の目的だ。
少ない列車本数に悩まされながらも、タクシーの数は多いので一通り写真を撮ることは出来た。
ちなみに、夜のコルカタでフルサイズの一眼カメラを振り回すと人が集まってくるのでスリには気をつけましょう。
路線網
Routes
一昔前の日本同様、コルカタでも路面電車の縮小・廃止が進んでいる。
グーグルマップを見ると数多くの路線が運行中のように見えるが実際はその殆どが休止中だった。
この日運行していたのは25系統Esplanade-Gariahatと24/29系統Ballygunge-Tollygungeの2路線のみ。
時刻表は駅でもインターネット上でも見つからなかった。
いずれの系統も配車頻度は不定期で、20分間隔で来る時もあれば2時間待っても来ない時もある。
(定時運転出来てないだけで実際は等間隔なのかもしれないが)
また、この記事を書いている2023年5月時点では5系統Esplanade-Shyambazarが運行再開しているそう。
この他にも市内各所に線路が敷かれているものの、その殆どは架線が撤去されていた。
車両
Rolling stock
コルカタ路面電車の主力はインドBurn Standard製の連接車両。
1灯ライト車(方向幕の穴アリ)と2灯ライト(前面窓がデカい)の車両の2種類がある。
ボロボロで今にも壊れそうな見た目ですが意外にも80年代製と新しく、この日走っていた車両は殆どがこのタイプの車両だった。
窓ガラスという先進的な設備を持つ車両も走っていた。
最初は冷房車かと思ったものの側面窓は空いていたので非冷房だろうか。詳細は分からず…。
コルカタ地下鉄
もう一つのコルカタ名物といえば地下鉄!
80年代に開業したインド最古の地下鉄である1号線は東京の地下鉄のような独特な雰囲気があります。
首都デリーの綺麗で新しいメトロとは明らかに違う、古くて薄暗い感じはまるで銀座線のよう。
そんな銀座線のような駅に進入するのは千代田線のような古い電車。
デリーやチェンナイなど他都市のメトロは外国製の電車を輸入しているなか、コルカタ地下鉄はインド国産電車が走っているのです。
ピカピカで新しいメトロが多いアジア圏において、コルカタ地下鉄は異色の存在でした。
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