大分·宮崎県の狭隘バス路線

2021年7月執筆


山間部が占める割合の多い大分県・宮崎県では交通量の多い道路でも道幅がとても狭くなっている箇所が多く、狭隘区間を経由する路線バスが数多く設定されています。


今回は大野竹田バス、臼津交通、亀の井バス、宮崎交通から5つの路線を紹介します。



大野竹田バス 犬飼-河面線


大野竹田バスは大分バスの子会社で豊後大野市に本社を置いています。

豊肥本線の犬飼駅から河面バス停を結ぶ路線は終端の河面周辺がかなりの狭隘区間です。


栗の木-神社前
栗の木-神社前
河面橋-長尾野入口
河面橋-長尾野入口

道路はバス1台がギリギリ通れる幅の道。

起伏のある山の中を走り、時々ガードレールが無くなったりなど変化に富んだ景色を楽しむことができます。

また複乗区間があるので乗ったバスを途中で降り、複乗してきたバスを撮り、折り返してきたバスに乗って帰るという技も可能ではあります。



臼津交通 津久見-楠屋線


臼杵市と津久見市に路線を展開する臼津交通は狭隘路線を多数運行しています。

中でも私が好きな路線は津久見駅から長目半島の南側終端にある楠屋港を結ぶ路線です。

楠屋周辺に狭隘区間があり、海沿いを走るため景色も楽しめます。


楠屋-伊崎
楠屋-伊崎
楠屋-伊崎
楠屋-伊崎

とにかく海のそばを走ります。絶景ですね。


なお、終点の楠屋から40分ほど歩いて長目半島の反対側、泊ヶ内まで行くと臼杵-泊ヶ内線に乗り継ぐことが出来ます。

泊ヶ内線もかなりの狭隘路線で狭隘区間の狭さと長さは楠屋線を上回ります。



亀の井バス 内成線


亀の井バスは西鉄系列で別府市に本社を置くバス事業者です。

別府駅と内成地区の“かいがけ”を結ぶ内成線は生活路線であると共に、日本の棚田百選にも選ばれた内成棚田へと向かう観光路線でもあります。そして何より狭隘路線です。


梶原-太郎丸
梶原-太郎丸


内成地区では棚田と棚田の隙間に通された狭い道を走ります。

乗っても撮っても絶景ですね。また、棚田は季節が変わるごとに異なった顔を見せるので何度も訪問したくなる路線です。

車両は内成線専属のリエッセですが西工車体のRNが使われる日もあるそうです。



宮崎交通 上椎葉線


宮崎県全域に路線を伸ばす宮崎交通も狭隘路線が多数存在します。

中でも有名なのは日向市-美郷町-諸塚村-椎葉村を結ぶ上椎葉線。

運行時間2時間半超えの長大路線で、狭隘区間の長さもトップクラスです。


江後の崎-塚原
江後の崎-塚原
岩屋戸-松尾橋
岩屋戸-松尾橋
岩屋戸-春
岩屋戸-春


山間の狭隘路線を突き進んで行く姿はとてもカッコ良いですね。

そして写真の車両は1987年製のP-LR312Jです。道路も凄いですが車両も凄まじいです。


上椎葉線で主に使われる車両はポンチョ、ジャーニーK、エルガミオ、日デRMなどですが、ポンチョ率が非常に高いです。日によっては全ての便がポンチョになることありました。

小型車と中型車の運用が別れているわけではないので日によって車両サイズも変わります。

P-LR狙いで訪れる方は注意が必要です。



宮崎交通 宮崎駅-上丸目・尾平線


宮崎交通の狭隘路線は県北の延岡・日向地区だけだと思っていませんか?

実は宮崎市内にも狭隘路線はあるんです!コンビニやJRの駅も徒歩圏内にあるというお手軽さも兼ね備えています。

宮崎駅から上丸目・尾平を結ぶこの路線は、上椎葉線や上祝子線などの有名どころには及びませんがしっかり狭いです。


清武新町-学園短大・国際大
清武新町-学園短大・国際大
清武新町-学園短大・国際大
清武新町-学園短大・国際大


この路線は清武新町〜学園短大·国際大の一区間だけが狭隘区間となっています。

山の中を走っているように見えますが、この僅かな区間以外は市街地です。

狭隘区間は一瞬ですが比較的本数が多くて宮崎駅からも直通なので、これまで紹介した路線の中では一番お手軽と言えます。


因みに1枚目の車両は1986年式のP-LR312Jでかなりの古参車。

本当に物持ちが良いですね。



今回の紹介は以上です。

東九州にはまだまだ沢山の狭隘路線があるので是非乗りに行ってみてください。

なお車道に出ての撮影などバス運行の妨げになるような行為はお控え下さい。