狭隘路線とは : 幅員の狭い道路を走るバスのこと。
北海道の道路は除雪スペース確保のため幅員が広く作られているため、狭隘路線はかなり少ない傾向にあります。
今回はそんな数少ない北海道の狭隘路線を紹介していきます。
道北バス 銀泉台線(大雪山赤岳登山バス)
層雲峡ホステル-層雲峡ターミナル-銀泉台
北海道には雪が降るため冬期通行止めとなる道路が数多くある。
上川町層雲峡にある道道1162号線もその一つであるが、この道路は通行止め期間がかなり長く、開通するのは夏から秋にかけての約4ヶ月間だけ。
そんな1年のうち半分以上が通行止めの道にもなんと路線バスが走っている。
この赤岳登山バスは砂利道が13km以上も続く正真正銘のオフロード路線。
離合困難な未舗装路(砂利舗装)を進む大型バスは乗りごたえ満点だ。
定期バスは7-9月頃に1日2往復(2022年現在)
紅葉シーズンのマイカー規制時はシャトルバスが増発される。
10月から翌年6月は道路が冬期通行止めになる。
北海道拓殖バス トムラウシ温泉線
新得駅前-屈足-トムラウシ温泉
美自校観光バス 南美唄線
美唄駅-南美唄
かつて炭鉱で栄えた南美唄地区では今もなお、当時の道路が未改良のまま残されている。
そんな幅員の狭い道を走るのは美自校観光バス(美唄自動車学校)の南美唄線。
路線終端の南美唄6丁目-下3条1丁目が狭隘区間。約10分間かけてゆっくり通過していく。
この区間は北海道で一番狭い路線と言っても過言ではない。
夏は路面がガタガタで草木が生い茂り、冬は大雪で道幅が更に狭まる。
離合可能場所は非常に少なく対向車が来たらさあ大変!
車両は中型の三菱エアロミディMKと小型のエアロミディME、リエッセの3台。
エアロミディMKは稼働率があまり高くなく、冬場に動いている姿を見ることは出来なかった。
なお、狭隘区間を経由する便は一部便(平日5本、土休日4本)のみ。
終点から徒歩20分ほどで中央バス岩見沢美唄線の停留所へ乗り換えが可能だ。
道南バス 湖畔線
洞爺湖温泉-月浦-洞爺水の駅-(岩屋)
観光客向けの路線がメインの道南バス洞爺営業所管内において、貴重な地元住民向け路線である湖畔線。
洞爺湖の西湖岸に沿って走るこの路線は月浦-曙の区間が狭隘区間。
また、朝の一部便は給水所-月浦の間も狭隘区間を経由する。
本数は2-3時間に1本、他に区間便が数本ある。
使用車両は多種多様。ジャーニーK、レインボーRJ、エアロミディMJなどなど様々な中型車が走っている。
見通しの悪いカーブが連続する乗りごたえがある路線だ。
くしろバス [103]イオン別保線
イオン釧路店-別保-双河辺
車両はいすゞジャーニーK(KC-LR333J)が専属で運用され、朝から晩まで同じバスが往復している。
くしろバスでは珍しい中型車で運行される路線だが、大型車が入れないというわけではなく時折代走でキュービック等が入ることもあるようだ。
函館バス [91]下海岸線
函館バスセンター-日ノ浜団地-恵山御崎
函館市街から亀田半島の南海岸を進み、半島東端の恵山へ向かう下海岸線。
片道2時間以上かかる長距離路線で、本数は1-2時間に1本程度。
この路線の狭隘区間は旧道を経由する日浦-中浜と、未改良区間である山背泊漁港前-恵山御崎の一部。
特に前者は景勝地『道南金剛』を通過し、断崖絶壁の狭隘トンネル『日浦洞門』が楽しむことが出来る。
車両は大型・中型の区別なく様々な車両が充当される。
東京や神奈川あたりを走っていそうなカラーリングのバスが巨岩を背に走り抜けます。
更新:2022.8