北海道 後志地方を走る函館山線(小樽-俱知安-長万部)。豪雪地帯で知られるこの路線では、冬になるとDE15形ディーゼル機関車による定期排雪列車が運行される。 後志の雪は、宗谷地方以上に水分量が少なくサラサラなパウダースノー。そのため、ラッセル車の巻き上げる雪煙も実に豪快で、一部の物好きな愛好家を惹きつけてやまない。そんな爆雪ラッセルを求めて、昨年に引き続き今年も山線に通い詰めてきた。
2025年1月17日
今シーズン前半は記録的な小雪が続き、年明けから何度か撮影には出たものの、狙い通りのカットは得られなかった。ようやくまとまった降雪があったのは1月中旬。小樽周辺も、前日までアスファルトが見えていたのが噓のように一変し、ついに爆雪ラッセルを捉えることが出来た。
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小樽と然別で1発ずつ撮影。吹雪の中、雪を巻き上げながら進むラッセル車の姿に、ようやく冬が来たのだと実感できた。 |
2025年1月30日
これまでの雪不足を埋め合わすかのごとく、月末には連日の雪予報。この日は夜間に倶知安へ到着する上下2本のラッセルを狙って出動した。
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深夜の倶知安峠。かつてSLの有名撮影地として知られた「200kpポイント」に降り立つ。あたりは完全に暗闇に包まれていて、線路の位置すら分からない。徐々に近づいてくるエンジン音と前照灯の光を頼りにファインダーを覗くと、現れたのは豪快に雪を掻きながら進む迫力満点のラッセル車。これだから深夜の撮影はやめられない。
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2025年2月18日
後志南部で大雪警報が発令! 黒松内町へ急行した。 2月中旬になると、長万部発倶知安行111レは、日没時間の関係で熱郛駅まで明るい時間に撮影できるようになる。石北排雪の昼スジ亡き今、日中に複線型ラッセルを撮れる唯一の運用となってしまった。
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今までに見たことのないほどの超爆雪! 車体より高く雪を巻き上げていて 𝑮𝑬𝑲𝑰 - 𝑽でした!
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この日の黒松内町は今シーズン一番の大雪。アメダスを確認してみると、上りラッセル通過から下りラッセル接近までの間に、なんと31cmものの積雪があった。やはり山線ラッセルはこうでなくちゃ。
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2025年2月19日
2日連続スクランブル!後志北部で大雪のため小樽近郊で狙うことにした。これが今シーズン最後の大雪となった。
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これにて今シーズンのラッセル撮影は終了。2年間にわたって追い続けてきた山線。ようやく自分の中で納得のいくカットが揃ったように思う。来年は更に一歩踏み込んで、道内や東北のENR-1000による夜間排雪などを狙いたい。 雪と闘う鉄道。その最前線をこれからも記録し続けていきたいと思う。
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