2024年10月撮影
20時58分、台湾の客車急行「莒光號653次」が新竹駅に到着。
最後部に連結された青色の荷物車では様々な荷物の積み下ろしが行われていた。日本からは消滅してしまった鉄道小荷物輸送の荷扱い作業である。
台湾鉄路では荷物輸送が今も現役で、荷物専用列車こそ既に廃止されているものの、旅客列車の端に荷物車を連結する方式で細々と運行が続いている。
現在台鐵に残る客車荷物輸送は3日間かけて台湾を1往復する1運用のみ。
趣のある青色の荷物車(郵政行李車)は引退が進み、運用中の車両は橙色の電源•荷物合造車(電源行李車)が大半を占めているらしい。当日も運用に就いている青色客車は1両だけだった。
というわけで、莒光號の残り香を求めて台湾へ行ってきた。
新竹駅で荷物輸送を撮影した翌日は台南の線路際で2種類の客車列車を撮影することに。
東芝製新型電機 E500型牽引のPP自強號。
正統派の客車列車といったスタイルで、2024年デビューとは思えないほどカッコいい。今後はこの列車が台鐵の主力を担っていくと思うととても楽しみですね。
翌日は台中まで北上し、海線を北上する莒光號を狙う。
日中時間帯に上ってくる莒光516次は荷物車のない8両編成。
夜に上る莒光554次は機関車次位に郵政行李車を連結した10両編成。荷物車内にほんのり灯った白熱灯が良い雰囲気を出している。
撮影後はこの列車を追いかけるため、高速鉄道で台北までワープすることに。台中港から新鳥日経由で追いかけると松山駅には莒光號の10分前に到着出来た。
莒光號554次が台北松山駅に到着。
この日は積み込む荷物が多いらしく二台の荷車が用意されていた。
荷物のダンボールを見てみると「JAやまがた」の文字。サクランボでしょうか。
松山駅での荷扱いの見どころは、何と言ってもレトロな三輪荷車が使って荷役が行われること。
趣深い旧型客車と昔ながらの荷扱い、とても素晴らしい鉄道風景を見ることが出来ました。
これにて台湾遠征は終了。客車列車を愉しんだ3日間でした。
台鐵荷物輸送 時刻表(2025年1月現在)
莒光554次 潮州1300→花蓮056
↓
莒光602次 花蓮631→台東1006
↓
莒光653次 台東1135→彰化2251
↓
莒光501次 彰化525→潮州936
554次・602次は機関車次位、
653次・501次は最後尾に荷物車を連結
この他に電車列車の客室内を間借りする荷物輸送アリ